
仕事と不妊治療の両立に疲れてきた…
会社に勤めながらの不妊治療に疲れてくることありますよね?
通院の度に上司へ勤怠のお伺いをたて、同僚の目を気にしながらの早退、、、
私も、不妊治療のステップが上がるにつれ早退や欠勤が増え、
”自分が会社へ迷惑をかけているんじゃないか?”と思い悩んでいた時期がありました。
そんな時に、著書『嫌われる勇気』を読んで
こんな考え方があったんだー!!と、衝撃を受け
「人からの評価なんて気にせず、自分の人生を生きよう!」と決意することができました。
今回は、この衝撃を受けた一冊『嫌われる勇気』をご紹介していきたいと思います。
仕事と不妊治療の両立に悩んでる人へお勧めの著書『嫌われる勇気』
アルフレッド・アドラーは、オーストリア出身の精神科医で、フロイト、ユングと並ぶ、心理学の世界三大巨頭の一人です。
『嫌われる勇気』は、そのアドラー心理学の第一人者である岸見一郎氏とライターの古賀史健氏の共著により「アドラー心理学」を解説した日本の書籍で、世界累計で500万部を超えるベストセラーとなっており
本編は、「哲人」と「自分に自信の無い悩み多き青年」との対話形式で進んでいき、どんどんと吸い込まれるように読み進んでしまう一冊になっています。
沢山ご紹介したい考え方があるんですが、その中でも特に心に刺さった”3つの考え方”をご紹介していきます。
承認欲求を否定する
アドラー心理学では、他者から承認を求めることを否定しています。

どういうこと?
言葉だけだと、ちょっと分かりにくいですね。
分かりやすく言うと、“承認欲求を捨てよう!”ということです。
多くの人は、他者から認められたい、上司から褒められたい、SNSでいいね!が欲しいと思っていますよね?
私も、小さい頃は両親が喜んでくれるから、習い事を頑張ったり
会社では、上司から良い評価を貰えるように営業で努力している姿をアピールしたり、有給をなるべく使わないとか、そういった評価を気にした振る舞いをしていました。
しかし、アドラー心理学では、この承認欲求を完全に否定しています。
この考え方、びっくりしませんか?
例をあげると、、、
職場のトイレ掃除を毎日したとして、誰からも気づかれずに感謝もされない。
それでもあなたは、毎日職場のトイレ掃除ができますか?
毎日コツコツと皆のために頑張って掃除していたら、ちょっとくらい感謝されたり、褒められたりしたいですよね?
しかし哲人は、こういった感情を承認欲求の危うさと言い、賞罰教育を批判しています。
そもそも私たちは、小さい頃から両親や学校の先生に褒められることに喜びを感じ、それが原動力となり行動していたという部分が少なからずあると思います。
例えば、親が望む良い学校に入るといった行動や、当時の私であれば上司や同僚の目が気になるから体が多少辛くても会社の飲み会に参加するといった行動です。
哲人は青年にこう語ります。
「われわれは、他者の期待を満たすために生きているのではない」
「他者もまた、あなたの期待を満たすために生きているのではない」
「承認欲求に囚われ他者からの評価ばかり気にしていると、最終的には他者の人生を生きることになる」
確かに、”他者の顔色ばかりを気にした人生なんて送りたくない!”ってハッと気づかせてくれる言葉ですよね。
この”承認欲求を捨てる”ことについては、次の「課題の分離」を読むことで、更に理解ができるようになります。
課題の分離
ここまでの話を聞いても、やっぱり自分が他者からどのように評価されているのか、気になりますよね?
これには、課題の分離という考え方をすることによって解決されます。
例えば、卒業間近なのにダラダラとしてなかなか就職活動をしない子どもがいたとします。
もし、あなたが親だったら、どうされますか?
就職活動をするようにお説教をしたりしますか?
この問題には、「これは誰の課題なのか?」という視点から見分けていきます。
「その選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けるのは誰か?」
この場合、最終的に困るのは子どもですよね?
あらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題へ土足で踏み込むこと
あるいは、自分の課題に土足で踏み込まれることによって起きる
と言うのです。
本文にすごく分かりやすい、ことわざが出てくるのでご紹介します。
「馬を水辺に連れて行くことはできるが、水を呑ませることはできない」
これ、分かりますか?
私たちは、馬を水辺まで連れて行くことは努力すればできますが、馬が水を呑むかどうかは馬の意思であり、そこまでコントロールすることはできませんよね?
この考え方を当時の私が悩んでいたことに当てはめると、こうです。

「欠勤や早退が多くて、上司や同僚に迷惑と思われているのではないか…」
課題の分離を使って、思考の整理をすると
迷惑と思うかどうかは、上司や同僚の課題であって、私にはどうすることもできないこと
だったのです。
そうです、即ちそれについて悩むこと自体が無駄だったのです。
では、どうすればいいか?というと
「自分の信じる最善の道を選ぶこと」
これしかないと
承認欲求を捨て、課題の分離をし、そして自分の信じる道を選ぶというのです。
他者貢献
3つ目は、他者貢献についてです。
誰しも幸せになりたいと願っていますよね?
アドラー心理学では、
「幸せとは貢献感である」
と教えてくれます。
著書では、詳しく書かれていますが、ここではサクッと
他者が私に何をしてくれるかではなく、
私が他者に何をできるかを考え実践していく
例えば、お母さんが家族の誰よりも早く起きてみんなの朝ごはんやお弁当を用意する、家族はそれを当然だと思いベットでまだ寝ている。
普通に考えると、「なぜいつも私だけ?」っていう気持ちになりますよね?
しかし、「私は家族の役に立てている」と考え貢献感が持てれば、イライラしたりせずに朝食やお弁当作りができ現実は全く違ってきますよね。
人は、自分に価値があると思えたときにだけ、勇気を持てる
そう、自己満足でいいんです!
こういった経験は、ありませんか?
あなたが他者のことを考えてとった行動で、”私はさせて貰えただけで満足です、お礼なんて要らないんです”という感覚
幸せになるためには、自分のできることに集中し他者貢献する
そう、シンプルなことなんです。
『嫌われる勇気』のまとめ
最後に、心に刺さった部分をまとめるとこの3点です。
✅ 承認欲求を否定する
✅ 課題の分離
✅ 他者貢献
アドラー心理学を本当に理解し、実践できるようになるには「それまでの生きてきた年数の半分」が必要になるそうです。
著書を読み、いきなり全てを実践することは、難しいですが、この考え方を知っただけで私はスッと気持ちが軽くなりました。
また、本書の中に出てきたユダヤ教の教え
「自分が自分のために自分の人生を生きないのであれば、いったい誰が自分のために生きてくれるだろうか」
この言葉、本当に胸へズキンと響きました。
そして決めたんです
今ここに集中して自分の信じる道を選ぶ!と
そう決めて、会社では、毎朝トイレ掃除をし、自分のできる限りでベストを尽くした仕事をしながら、トータル2年3カ月続いた不妊治療では2度の流産を経験しましたが、3度目の妊娠で無事男の子を出産することができました。
本書では、今回ご紹介した3つの考え方以外にも、「原因論ではなく目的論で考えることや」「人は変われる」といった考え方など、本当に目から鱗の幸せに生きるヒントが沢山書かれています。
まだ読んだことのない方は、ぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか?
これまでの人生観までも変えてくれる一冊に、きっとなってくれると思います。
そして、あなたの悩みが解消されることを心から願っています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。